現代音楽へのアプローチ

ほとんど音楽話
02 /13 2017
皆さん、現代音楽にはどのようなイメージや印象をお持ちでしょうか?

ウィキペディアから引用すると、『西洋クラシック音楽の流れにあり、20世紀後半から現在に至る音楽を指す。 現代音楽は、調性をはじめとする従来の音楽様式を否定した先鋭的な音楽を指すことが多い。 最も顕著な特徴は無調への傾倒と不協和音の多用である。』

とあります。簡単に言ってしまえば、いわゆる私達が接しているクラシック音楽には、旋律や和声があり、調性という様式の中に成り立っています。かたや現代音楽はそれらの伝統的な音楽パターンを破壊する形で作曲されています。演奏者としては、譜読みをし、身体に馴染ませるまでが至極困難なものが多いです。複雑なリズムや、音と音がぶつかり合う不協和音、広い音域に渡って音の跳躍が多いのも特徴です。個人的には「頭脳の音楽」「アカデミックな音楽」という印象です。


      


このたび、北爪道夫先生のクラリネット協奏曲を、先生ご自身の前で演奏する役目を授かりました!お声がかかった時点で本番まで3週間もない状態。楽譜が届いていよいよ譜読みを開始して、現在私の脳はオーバーヒートしております。。。クラリネット協奏曲ですので、クラリネットのソリストがいらして、私はオーケストラのパートを弾くことになります。オケパートをピアノ用に編曲されたものをピアノリダクション版というのですが、複数の楽器の動きを、ピアノ1本で弾くことになりますので、技術はもちろん、音の進行、響きの方向性を立体的にすることでオーケストレーションの雰囲気を出すように努めます。

本番までに日数が少なく、無茶ぶりだなぁ…(汗)と思いましたが、とてもありがたい任務です。現段階では間に合う自信がありませんが(笑)何とか身体に入れて、できる限り、作品の本質に迫れるよう弾き込んでいきます!

演奏家が育つ環境

ほとんど音楽話
02 /10 2017
近年、私のかつての教え子たちが、演奏家として舞台に立つことも多くなってきました。とっても嬉しく、本当に喜ばしいことです。共通して見られるある種の「熱感」「粘り強さ」みたいなものを、思い起こせば皆子供の時から持っていると感じます。

よく、「環境が良かったのね~」「ご両親に感謝ね~」と言われることが多いものです。それは本当にその通りで、否定するつもりはありません。実際、多額のレッスン料(長期に渡って)と学費がかかります。楽器自体も高いです。楽器を練習する環境(防音など)も必要です。それらの環境を経済的にも精神的にも整え、支え続けてくれるのは、両親や家族です。

ですが、「環境だけでは続かない」ということも事実なのです。実際、とても裕福な家庭に生まれ育ち、音楽を学び演奏家の道に進む人もいますが、様々な理由で(環境的には続けられるが)やめてしまう人もいます。かたや、環境的に続けることが困難だけど、いろいろな協力を受けて(受ける流れに不思議となる!)続けていき、花が開いていく人もたくさんいます。

何が言いたいかというと、「本人の努力次第」なのです。
続けることも、やめることも、本人が決めたこと。
環境だけでよい演奏家が育つほど、甘くはないし、簡単ではないです(笑

人を好きになる気持ちと一緒で、理由なんかない。何だかわからないけど惹かれる。そして飽きない。時によく分からなくなるけど、やっぱり一番好き。一緒にいることが当たり前。だけど特別。
一流・二流に関わらず、根っこにある気持ちは一緒だと思います。役目とか使命とかの前に、実に単純でシンプルな気持ち。それが何かを続けている人の共通点かもしれませんね。


それにしても、マイ楽器と常に一緒、演奏はもちろんその「愛楽器」と・・・という弦楽器や管楽器の皆さんが本当に本当に羨ましい。。。しかも、自分の体の中に入る、懐に入るサイズ感って、なんかいいじゃないですか(笑
それに比べてピアニストって特殊ですよね。毎回初めましてが殆どで。(超一流ともなれば、マイピアノを輸送する方もいらっしゃいますし、会場以外の楽器を選定することもありますが、それは稀です)。ピアニストの使命として、相性がよかろうが悪かろうが、瞬時に仲良くならないといけないのです。そして、そんないろいろな性格を持つピアノさんを、演奏者の要望や素質に合わせて弾きやすくする使命を調律師さんが担ってくれているのです。チューニングを他者に任せるピアニストという職業は、本当に特殊ですね。

コンチェルトで学んだこと

ほとんど音楽話
01 /24 2017
      

22日(日)、東京大学安田講堂にて、ピアノコンチェルトを演奏してきました!リサイタルの翌日でしたので多少ボーッとしつつ、早朝8時に現場に到着(*_*)今回のイベントは中高生向けの「ひらめきときめきサイエンス」。そして、演奏録音でした。安田講堂にはピアノがありませんので、あらゆるピアノを知り尽くしたスペシャリスト、調律師名取孝浩さんに選定・搬入して頂きました。コンサートホールではない場所には楽器の搬入ルートは無く、階段もあります。今回は名取さんを先頭に、東大生の皆さんが助けてくれました!皆さん本当にありがとうございました!!

     

今回ステージ上はオケの皆さんでいっぱいですので、残念ですがピアノは下に。アンサンブルが難しいかもしれないなと少々身構えました。しかもピアノはベーゼンドルファーです。いざ弾いてみると、まあ素晴らしい!不安は一気に吹っ飛びました。30分ほど試弾させて頂き、モーツァルトやシューベルト、ショパンを弾き、ピアノさんと仲良くなれるようにゆっくりと語りかけました。優しく触れるように・・・しかし音に芯は欲しいですので、あまり撫でるようなタッチという訳にもいきませんね。手の中に音を集めるようにて・・・。それにしても名取さん、本当に弾きやすく仕上げて下さっていることがよくわかりました。お陰様で、まろやかに優しく漂う木の音を堪能。真珠のようにポロポロと音が躍るんです。このピアノでリサイタルしたい!!と夢中でした(笑

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今回のイベントの主催者であられるマエストロ、伊東乾先生。早朝8時から夜の22時という長い1日にもかかわらず、何から何までパワフルにこなされるバイタリティとタフさにはいつもびっくりさせられます(*_*)今回も溢れるパワーを頂きました!やはり指揮者さんという存在が持つ、圧倒的な「熱感」というものはとっても不思議ですね。今回、コンチェルトのソリストという大役を与えて下さったことに、心より感謝いたします。本当にありがとうございます。

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そして、芸大&東大オーケストラの皆様。皆さんにとっては朝からのイベントに続き、夜の録音。緊張の続く中、最後まで真摯に演奏に向き合う姿、熱の入った演奏に深く感動しました。ご一緒できたことを、心より感謝致します。またご一緒させて頂きたいです!個人的には、コンチェルトのソリストとは「全体の音に耳を澄まし、冷静に柔軟にその一瞬に対応する、時に自分のやりたいような流れに持っていく、時にオーケストラの流れに融合する、それらすべてに愛を持って対応、表現する」これが要だと学びました。とっても幸せな経験をさせて頂きました。サポートして下さった東大生の皆さん。コジマ録音の皆様。関わっていらした全ての皆様。当初は自分の演奏のあれこれを気にしていましたが、最終的には自分の存在も忘れ、おひとりおひとりの存在が愛おしくてしょうがないような心境になっていました(T-T)とっても不思議な感覚。。

      

さて、演奏動画をアップします!時間が押しました関係で、録音はまさかの1テイク(笑)リハで2回ほど合わせましたが。しかも収録は21時でしたので疲れのピークで夢遊病状態です。その辺りを御考慮頂き、優しいお気持ちでお聴き下さい!!

    

微笑みながら涙する

ほとんど音楽話
01 /23 2017
21日(土)、第6回 和亭なにわクラシックコンサート、無事終演致しました!
前半はモーツァルトのソナタに始まり、ショパンのノクターン、マズルカを。後半はシューベルトの小品をお届けしました。アンコールは翌日に弾くコンチェルトを演奏しました。

自分にとっては珍しく、帰宅後すぐにビデオをチェックし改善点を明らかにしました。良いところも、今後良くしたいところも、受け入れられるようになりました(笑)心も身体も成長した模様です。





モーツァルトの2楽章や、ショパンのマズルカにある、「微笑みながら涙する」。そんな感覚。そのことをトークでお話したところ、深く共感したと仰って下さり、わかる方にはわかるこの感覚を共有できたことに幸せを感じました。

シューベルトの作品には「死と永遠と光と闇」が混在する世界を見ます。
今回のコンサートには特にテーマを定めておりませんでしたが、潜在的にそのような気持ちになっていたのだと思います。








終演後の懇親会では、お客様とお話が出来、これまた楽しい時間となりました。
最初、「私はそんなに詳しくないので・・・」とご謙遜される方も、おしゃべりしているうちに音楽に対する愛情や、好きな作品の話がどんどんと出てきて・・・こちらとしては「待ってました!」という思い^^

お客様のお好みを知ることは、こちらとしても視野が広がり、また皆さんに喜んで頂けるものをご準備できるきっかけにもなります。ですので大変嬉しく、ありがたいのです。これからも、皆さんが欲している作品をご用意しつつ、皆さんにも知って頂きたい作品を、積極的に取り上げていきたいと思っております。

コンチェルト ~オケ合わせ~

ほとんど音楽話
01 /18 2017

音の出し方を今一度考えてみる。

ほとんど音楽話
01 /05 2017
本年も宜しくお願い致します!
昨日、仕事始めはアシスタントとして、キラキラ中高生に指導のお手伝い。

若いって素晴らしい。

たくさん吸収することで、自分の持ち味がわかり、同時に今後何を学ぶべきかの流れも、何となくでも見えて来ることと思います。
学んでいる際の子供たちのキラキラ感、大好きです(笑





この講座では、実際にピアノを弾き、音楽を感じ、慣れてきたら、さぁ!指揮をしてみよう!という内容。
私のお役目は、一緒に弾き音楽の流れを見せることと、その際のピアノ指導です。

ピアノは、言ってしまえば、押せば鳴ってしまう楽器です。
この導入が、多くの問題を発生させます(笑)
実際は、ひとつひとつ確認修正してから鍵盤に触れるということが大事。


どのような流れか、簡単にご説明しますね♪
まずは一度弾いてもらいます。
うん、なるほど・・・となり、以下からスタートです。


①まずは椅子の高さ、座り方を修正。だいたい皆さん低く設定しているので、少し高くします。重心が背中側に来ている方が多いので、おへそ側に修正。

②次に、ピアノの音の鳴る仕組み(簡単にハンマーの動きの事など)、そして音の鳴るスポットを教えます。

③そして、身体の使い方。ひとつひとつ、力みがあるポイントに実際に私が触れ、本人に自覚してもらいます。

④そして、最重要改善ポイント!鍵盤へのアプローチの仕方を変えてもらいます。多くは、下方向に押し込む弾き方になっているので、音がガチガチ、動きもガチガチという状態。前・上方向に抜けていくタッチや、すくうタッチなど色々あるので、その場に応じての内容になります。

きちんとした指導のもとに、自分自身が実践して気付く事で、音が変わります。弾きやすくなります。
楽譜の読み方を知り、作曲家を知り、背景を知ることはもちろん当たり前に大事です。ですがこれだけでは「ピアノを弾く」ということの勉強が置き去りに。。。

今一度、「音の出し方を考えてみる」

響きが変わることで、作品の本質が浮き上がってくるという発想です。

ピアノとの向き合い方

ほとんど音楽話
12 /22 2016
突然決まりました、というか、決めました。

1月21日(土)に「第6回・和亭なにわクラシックコンサート」を開催します!
第5回は、昨年11月でしたので、1年以上経ってしまいました^^;

今回はソロリサイタルです。

何気に1月21日は父の命日で、七回忌です。
だからという訳ではないですが、演奏したい曲にも少なからず・・・いや大きく影響しました。


自分自身のベースにあるショパンは、やはりプログラムに入れると安心します。
そして今回は、モーツァルトとシューベルトを選曲しました。
       
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プログラムの選曲は、当日に何を演奏したいかはもちろんなのですが、
その日までに何を弾いていたいか、つまり、どういった感情で過ごしていたいかという心理もあります。


そして、これからの未来、「自分はどういった音楽家でありたい」という指針にもなるなと。
それは自分自身にもですし、聴いて下さるお客様に対してもです。


1カ月しかないので、朝練・夜練もしなくては(笑

解剖学的にからだの構造を知る(重力奏法を学ぶ前に)

ほとんど音楽話
12 /11 2016
いきなりですが・・・

右手の、手のひら側から見た《骨の構造》です。

どうぞ注意深く、よく見て下さいね!

自分の手を見てみるとわかる、手首と手のひらの間にある、こんもりとした部分。
そこはたくさんの骨が集まった「手根骨」。
その先の、ちょうど手のひらにある「中手骨」、こちらも指の骨として認識します。

手首からが指です

ここがまず、ポイントです。

腕の重みを利用する重力奏法は、手首から弾く感覚が重要です。


        手の骨



手の骨の構造、何となくイメージできましたか?


そうしましたらお次は、骨の周りにある《筋肉》を見てみましょう!
右手の、手のひら側から見た解剖図です!

    手のひらの筋肉

手にはたくさんの筋肉があり、それぞれの役割が分担されている事が分かります。
それと同時に、《指には筋肉が無い》ことがわかりますね。

というわけで、日本で流通した教え、「指が弱い!指を鍛えて!指を独立させて!」というアプローチは、
残念ですが根本的に間違っていると言えます。。
間違っているというのは、からだにとって無理があるということです。
演奏の向上云々の前に、手を壊してしまいます。

過去の記事 にも書きました。


ここで具体的に、手のひらの筋肉の中から、「虫様筋」というものをピックアップしてみます。
上の解剖図から、虫様筋のみが描かれた解剖図です。
ご覧の通り、指の腱に沿うように付いていますね。
この筋肉は指の根元の関節を、手のひら側に曲げる筋肉です。
一流のピアニストはこの筋肉が発達しているそうです。

        虫様筋


世界の一流ピアニストが繊細に音色を使い分けるのは、この筋肉を使っていることがよく分かります。
私自身も奏法を変えてから、手のひらが分厚くなり、結果として指のコントロールが利くようになってきました。
蓋を開けてみれば、これらの筋肉が発達してきたということなんですね。

そして重要なのは、手は独立した筋肉を持つわけではなく、前腕の筋肉の動きが、手首→手のひら→指に腱で繋がっているということです。

からだの使い方を知る

ほとんど音楽話
12 /04 2016
土曜日は、神保町町会様からのご依頼で、和亭なにわにてコンサートを開催しました。
ショパン、リスト、ドビュッシーの耳馴染みのある名曲と、シューベルトの小品を選曲しました。





作曲家によって、世界観は様々です。
当然、求められる音色が違うので、意識的にタッチを変えるのですが、なにわのピアノはそれに答えてくれるので、とても感動的なのです。


指先を固めにするタッチや、指の腹を使うタッチ、指のレガートなのか、響きのレガートなのか、ペダルの分量とタイミング、音の濃淡の付け方などなど。
以前に比べ、変化を付けられるようになった自分の技術力を実感できました。
これからも頑張ろうと思います!



「音色が温かかった」
というご感想を頂きました。

こちらの思いが伝わって嬉しいです。


やはり、演奏者が、その作品を通じて、何を考え、何を伝えたいのかを明確に持っている必要があり、それには、その作品を十分に弾くことのできる『技術』あってのことだと、最近特に痛感しています。
ここでいう『技術』は、感覚的なものではなくて、身体の使い方『奏法』が、明確であるということです。
例えば、ものすごく感性が豊かで、伝えたい思いや情熱に溢れていたとしても、それを明確に伝える技術が無いと、不安定な演奏になります。


弾いている本人も迷いの中にいます。


『こうすれば、こういう音が出る』


という事を、身体の使い方というアプローチで理解していて、それを具現化できる身体(筋肉など)を持ち合わせるようになると、様々な会場で様々なピアノに出会っても、冷静にコントロール出来るようになります!

まずは、解剖学的アプローチで、人間の骨はどう形成されているのか、筋肉はどこにどのようにあるのか、それぞれの部位はどこからどのように動き、どこから機能しているのか。
これらを理解する事で、身体の安定を得られ、身体の安定は、演奏中の心の安定にも繋がる事に気付きます。


脳がすっきり整理されている状態。


故 中村紘子氏は亡くなる直前にも、「新しい奏法を見つけたの!次のコンサートで試したい!」と仰っていたそうです。


素敵ですね。


音楽って本当に素晴らしい。
追求も勉強も、楽しい。


日々精進致します。

あたりまえのしあわせ

ほとんど音楽話
12 /01 2016

こちらでも何度か書いています、朗読劇のこと。
私は劇中の音楽と、ミニコンサートでの演奏で携わっています。

昨年は前編、今年は後編。
全国各地で公演をしています。



スライドショーC(今治)
スライドショーC(今治) 2


みんな、本当に若い。

明日、飛び立つ身で、こんなに素敵な笑顔が生まれるなんて。


自らの人生を、命を、国のために捧げる。
こんな理不尽なこと、今を生きる私たちに理解できるでしょうか?


悪く言えば、平和ボケしてしまっているようなこの時代。
あたりまえの幸せを 「しあわせだな」、「奇跡だな」 と思える自分でいたいです。





劇中では、実際に特攻隊員の方が書かれた手紙を読み上げます。


『音楽を聴きたい。

本を読みたい。

勉強したい。』

写真トップ6


今を生きる私たちにとって、あたりまえのことが、彼らにとっては「夢」になっていた。


写真26
  法人会様のウェブサイトより写真を拝借しました。


これからも、いち表現者として信念をもって、与えられた役目に向き合っていきたいです。

絶望の中で見た光

ほとんど音楽話
11 /08 2016
ここ3カ月、シューベルトを弾いています。

正確に言うと、仕事で必要な曲以外、シューベルトの小品とショパンのマズルカしか弾いていません。

シューベルトの「楽興の時」や「即興曲」は、ショパンの「マズルカ」と通じるものがあります。
どちらも、素朴な音の並びの中に・・・言葉に出来ない思いや悲しみ、憧れや絶望が詰まっています。


1音1音に拘って、大事に大事に練習しています。


自分の中で、今までの自分の演奏では納得がいきません。


目指す所がハッキリと見えています。
見えているということは、努力で到達できるということの証。


地道に毎日コツコツと。


本日、8時間練習し、そろそろ終えようかというところで、
作品と一体となれる瞬間が訪れました。



シューベルトの小品を弾いていて、「ある人の気持ち」を見つけてしまいました。



絶望の中で、微かに・・・

しかし、確かに見える光



こんな世界にいたのかな・・・と



シューベルトの音の中に、見つけてしまいました。
その瞬間、一気に視界が明るくなったように、音楽が歩み寄ってきて、さらには全身を包み込んでくれました。


自分の中にある悲しみが癒されることを体験しました。

安田講堂

ほとんど音楽話
10 /24 2016
先日、東京大学本郷キャンパスにある安田講堂に行って参りました!
こちらの建物は、有形文化財に登録されています。⇒ウィキペディア

来年1月にこちらで演奏するのですが、安田講堂にはピアノが完備されておりません。
主催の伊東乾准教授と、調律師・名取孝弘さんとご一緒し、ピアノの移置決め・搬入経路などをご相談しました。

安田講堂は2年前に改築され、以前は絨毯張りだったのですが現在は板張りになり音響が良くなっています!
何より、レトロモダンな雰囲気、趣がありとっても素敵でした。


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            現場検証をする名取さん♪

本来、音楽ホールではない会場へのピアノの搬入・調律というのは、大変難しく時間も要する作業なのですが、
名取さんは不可能を可能にする方なので・・・「2時間でやりますよ!」と笑顔で仰います。

ちなみに、私が演奏させていただく曲は、
ラフマニノフ「パガニーニの主題による狂詩曲」より第18変奏のみですが、
芸大生・院生の皆さん&東大生の混合オーケストラとの共演で、ピアノコンチェルトです!!

     
               トリフォノフさんの演奏♪

愛のあることば

ほとんど音楽話
10 /12 2016
「シーモアさんと、大人のための人生入門」という映画が公開されていますね!⇒ 公式サイト

音楽家の間でも、話題になっていますが・・・

なんと!!はるか昔・・・正確には10年前!!
私の愛読書としてブログでご紹介した本 「心で弾くピアノ」 の著者さんでした!⇒ 10年前の記事

(セイモアがシーモアという発音表記になっていたので、あれ?と思いましたが、同一人物です・笑)


生徒が音高に受かった時にプレゼントしたこともある、この本。
愛のある言葉に溢れていて、初めて読んだときの印象は「慈愛」でした。
今、この時代に、彼の姿、生の声が映画化されることに喜びと安心を感じます。




わたくし、予告編だけで、バカみたいに号泣してしまいました。
彼の笑顔と笑い声だけで、琴線に触れてしまい瞬間涙。。。

シューベルトの音(D946-2)に、涙。。。

シューマン(幻想曲3楽章)で、もうとめどなくTT


これから映画館に行きますが、予告編だけでこのあり様な私が、どうなってしまうのか。
出来る限り、ノーメークで行こうと決めました。



『悲しみの音色はいずれ、美しいハーモニーになる。』
『じぶんの心と向き合うこと、シンプルに生きること、成功したい気持ちを手放すこと。
積み重ねることで、人生は充実する。』 シーモア・バーンスタイン ⇒ シーモアさんのことば

竹久夢二さんとのご縁

ほとんど音楽話
09 /25 2016



先日、石川県の金沢湯涌夢二館にて演奏して参りました!
こちら、金沢の湯涌温泉に夢二が通っていたことを記念して建てられた美術館です。

当日は北陸地方の新聞記者さんや、TVカメラも入られていました^^♪

大正ロマンを代表する画家で、主に美人画で有名な竹久夢二ですが、
彼は詩も沢山書いており、様々な作曲家が、その詩に音楽を付けた歌曲が残っています。
楽曲をイメージした表紙絵が描かれた楽譜(セノオ楽譜)があり、そちらも美術館に多数展示されています。


私がお世話になっている音楽事務所のプロデューサー大島さんは、夢二に魅せられ・・・
彼に基づいた作品を集めたCDを、なんと3枚も世に出しています。
記念すべき1枚目は夢二作品と共に、大正ロマンの時代に流行った曲を集めたCD.。

こちらには、私も伴奏者として携わっています。
アマゾンで購入できます!
こちら

今回ご一緒したソプラノの松原典子さんは、
セノオ楽譜表紙絵による歌曲を集めた、2枚目のCDで歌われています。
こちら




音楽家である自分が、こうやって絵画の世界とご縁ができることの不思議。


実は、こちらの金沢湯涌夢二館の学芸員さんが、ご一緒したソプラノの松原さんの御親戚だったり・・・
事務所の近隣に、夢二の血縁者の方がお住まいだったり・・・


偶然にしては凄すぎる、鳥肌立つレベルのご縁の連続(笑





今回はCDからの抜粋で演奏しましたが、どの作品も大正時代の日本で作られたとは思えない、
斬新な音がつけられています。
技術を必要とする曲ばかりで、当時一般的に流行らなかったのも納得な作品たちです(笑)
そんな、技術と感性を必要とする作品を、ソプラノの松原さんが見事に表現!
言葉に情感が乗って、聴く人に深く浸透するお声をお持ちです。





会場のピアノも素敵でした。

太田館長様はじめ、学芸員の川瀬様、スタッフの皆様、お世話になりました。
お陰様で、大変気持ちよく演奏できました。

ありがとうございました!

上手く弾くことより大切なこと

ほとんど音楽話
09 /08 2016
数年前より、東京大学の作曲指揮研究室・・・という、大変珍しい研究室で、
演奏助手を務めさせて頂いています。

現役の東大生の皆さんだけでなく、様々な大学の学生さん、
また、同じく演奏助手のソプラノ歌手さんや、芸大の弦楽四重奏の皆さんとご一緒する機会もあり、
毎度新鮮な時間を過ごしています。

先日、ゼミ合宿が行われ、特別ゲストとして作曲家の 新実徳英先生 をお迎えしました。

先生が教室に到着すると同時に、学生さんと共に、新実先生がお書きになった合唱曲を演奏しお出迎え。
そして、先生の作曲に強い影響を与えたラヴェルの作品を、芸大生が演奏しました。
私も、新実先生のピアノ作品「かみさまのいろいろ」から数曲演奏。


先生の講義でのお話は、愛情に溢れていて大変に素晴らしく、

上手く弾くことだけに一生懸命になって、大切なものを見失っている
(見失っていることに気付いていない)
10代20代の若き音大生たちに聞いてもらいたい!と、強く強く思いました。


講義ではいくつかのキーワードがありました。


波動 共振 感動 一音成仏 宇宙 螺旋


ある旋律を聴いて、感動する人がいたら、
それは、音楽と自分自身の間に起こる波動が *~共振 ~* したということ。


それを感知できた、「あなたが素晴らしい!」ということ。


以下、先生がお書きになった著書より、抜粋します。
私も常日頃、先生と同じようなことを思っており、新鮮なお話というより、とっても安心し、思わず涙が出そうでした。

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音楽はあくまでも人の営みであり、技術や方法論なしには一歩も進むことができないが、
それを超えたところで、あるいはそれ以前の問題として

音=色彩=意味について考えてみなければならない。

それが音楽を根本的に捉え直すことに真っすぐ繋がっている と私は思う。

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ある音楽を 「理解する」 というとき、
それはその素材や構造などの全体像を把握して理解するというのではなく、
じつは そのすべてを直感する、 そして 「愛する」 ということ。


より深くその存在の奥へと分け入っていく、その手掛かりは・・・
つまるところ 「愛」 なのである。

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小ノ澤 幸穂

小ノ澤 幸穂 Yukiho Onozawa

東京音楽大学付属高等学校を経て、東京音楽大学ピアノ科卒業。在学中、板橋区クラシックオーディション合格。第5回ヤングアーチストピアノコンクール奨励賞受賞。第30回国際芸術連盟新人オーディション合格。コンセール・ヴィヴァン新人オーディション合格。都内各地、多数のコンサートに出演し、研鑽を積む。

2006年、ポーランド国立ショパン音楽大学マスタークラスにて、ショパン国際ピアノコンクールの審査員を務めるピオトル・パレチニ氏に師事。ディプロマ取得。2010年、及川音楽事務所第17回新人オーディションにて優秀新人賞受賞。2012年、音楽の友ホールにてソロリサイタル「音の先にあるもの」を開催。

ソロリサイタルの他、声楽家・ヴァイオリニストなど多数のアーティストに招聘され共演、CD録音やリサイタルでの伴奏を務める。オペラ公演では、オケ中ピアニストとして携わるなど、活動は多岐に渡る。

東京大学大学院情報学環・作曲指揮研究室にて演奏助手を務める。ドイツ・バイロイト祝祭劇場での音響収録や、現代音楽の演奏に携わる。

また近年、クラシック音楽を身近に広めることを目的に、トークコンサートをプロデュース。ピアノソロのみならず、ゲストを呼ぶなど、お客様に喜んで頂ける内容を提供、ファンも多く大変好評を得ている。

これまでに、佐川草子、大野真嗣各氏に師事。奏法を学び伝えるべく後進の指導にも力を注ぐ。日本クラシック音楽コンクール審査員。板橋区演奏家協会会員。及川音楽事務所所属。東京大学大学院情報学環作曲指揮研究室演奏助手。


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ご感想・ご質問、レッスンについては
こちらまでお気軽にどうぞ。
 
  yukiho.onozawa@gmail.com

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